ここはアリシハン城の端っこにある
名もない兵士達の詰め所。
予算の都合という名のエコ仕様なアイコンが
印象的な彼らは今日も今日とて、
世の不条理を風刺しつつも、
本作品の魅力をそれとなく遠回しに
語り明かすのであった。


 

 

祝!!


 

おお勇者よイってしまうとは情けない!


 

好評!!


 

発売~~~!


1日前だよ~

って、まだ発売してないのか!?

「1日前って、また中途ハンパねぇ……」

「よくは知りませんが、普通こういう場合『祝発売!』って、イラストか
なにかがついて、こうばーんと派手に告知したりするのでは……」

「木曜日の定期更新を変えるわけにもいかないしね。
しかたないよね♪(てへぺろ)」

「はぁ……人のこと発売記念や~! 
とかゆーてワザワザ呼びつけといて、ほんま考え無しやなぁ」

「まあ、ここのコーナーはいつもこんなノリ。
古事記にもそう書かれている」

「なんにせよ1日も待てば無事に発売するんだろ? 
だったら軽い放置プレイだと思えばむしろご褒美じゃないのさ

「いや、アンタみたいなドMのド変態を基準に語られてもね……」

「うふふ、大丈夫ですよ。Luxuryのファンの皆様は最初からちゃんと
発売日を知っておいででしょうから、なにも心配ありませんわ。
ね? 皆様

「(自然に胸を寄せてのカメラ目線!? 
あ、あざとい……さすがクロ姉のお母さん……!)」

「(むむぅ……人気投票1位はダテじゃないな……)」

「それに~、最悪発売延期~ってことになったりしてもぉ~、
アメリアちゃんとレーナちゃんが~、お詫びに一肌脱げば
きっとみんな許してくれるわよ~。ね~みんな~?」

「ちょおおおぉぉっ!? なに勝手なこと言ってんだクロ! 
てゆか発売延期なんて絶対しないから! 縁起でもないこと言うなよ!」

「こ、これだから似たもの母娘は……」

「や、やはりこの人数が揃うと賑やかですね……」

「そういえば、ここまで大人数が顔を合わせることってなかったわねェ」

「縦巻きロールのお~っほっほ! と、魔王軍の副官、
それに全身甲冑のたいちょーがいないみたいだけど」

「あの3人までおったらさすがに収拾つかんやろ。残当やわ」

「まあ、発売日1日前記念! ってことで、
大団円的なノリでいいんじゃない?」

「あらぁ? 大団円ってことは~、このコーナー終わっちゃうの~?」

「さぁどうなんだろね~? それも大人の事情次第ってことだけど……
少なくとも、来週まではやるみたいだよ~?」

「そ、そうか……なんだかんだで、ちょっと愛着も湧いてきたし、
いきなりなくなっちゃうのは寂しいよな!」

「ま、まあ……あのウザい兵士達にも、しっかりお給料分働いて
もらわないと割り合わないしね。別にいいんじゃない?」

「あらあら~レーナちゃんたらぁ~、本当にツンデレさんなんだからぁ~、
も~カワイイなぁ~

「ちっ!? ち、ちがうわよ! ボクはそーゆーつもりで言ったんじゃ……
ああ、もういいからコーナー進めてよぉ!」

「今週のトピックスのコーナーらしいですが……
発売の1日前で何かあるんでしょうか?」

「んふふ ちゃんとあるよ~♪ じゃじゃーん! 
予約キャンペーンで貰えちゃう
『まはん。先生描き下ろし【特製クリアファイル】』
の現物見本をゲットしてきたよ~♪」

 

おおお~~~!


「ふむふむ、ええデキやないの 
これならそれなりの値がつきそうやな♪」

「転売、ダメ絶対」

「うふふ、少々恥ずかしいですが、皆さん喜んでくれますでしょうか」

「ちなみに、店舗さんによってはまだなんとかギリギリ残ってる
所もなくはない!
 ということで、まだ予約してない人は今から
ダッシュで行けば間に合うかもしれないよ~♪」

「い、今からって、今発売日前日の午後5時なんだけど……」

「どんだけ無理ゲーなのよ……」

「へーきへーき♪ そこはみんなでとっておきの魔法を唱えれば大丈夫!」

「とっておきの魔法~?」

「申し訳ないが、私は侍ゆえ魔法はニガテなのだが……」

「だいじょうーぶ♪
 ほら、みんな耳をかして~♪(ゴニョゴニョゴニョ)」

「まあ

「そ、それ……本当にやるの?」

「うふふ それならクロエお姉ちゃんの大得意魔法よ~

「まあ、そんなので本当に頑張ってくれるなら、
アタシはゼンゼンかまわないけど」

「我もおっけー」

「う、うむ……それでやる気になってもらえるなら……」

「え~? もっと罵倒したり言葉責めした方がよくないかい?」

「アホか! そんなことお客さんにできるかい!」

「よ~し、じゃあみんな準備はいい? 
とっておきの魔法イくよ~! せーの!」

 









 











「お姉ちゃん達のとっておきの魔法、ちゃんと届いたかな? 
まだの人は、ぜひ『おお勇者よイってしまうとは情けない!』
の予約よろしくね! お姉ちゃん達との約束だぞ~♪」

「あら、もうそんな時間ですか」

「早いな! おい!」

「ずっとドタバタしてただけだったような……」

「まあ、この人数が集まれば仕方ない気もするが……」

「うむ、なかなか楽しかった」

「そうねェ、ま、これで『おお勇者よイってしまうとは情けない!』
がちゃんと売れれば、なにも言うことはないんだけどねェ」

 

はううぅっ!!?


「大丈夫よ~、ふたりの頑張りは~、
ちゃ~んとユーザーさん達に伝わってるから~」

「そうですよ。後は、ゲームの中でみなさんと逢えるよう、
神様に祈っておりましょう」

「お、さすが聖職者様はステキなことを言うね! 
そういうワケで、次にみんなと逢う時はゲームの中で! 
お姉ちゃん達み~んなまってるから! 
それじゃあ───」

 













 

 

次週「おお、兵士達よ。
お便りはまだ募集していることを忘れるな!」
乞うご期待!


 
 
 
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