ここはアリシハン城の端っこにある
名もない兵士達の詰め所。
予算の都合という名のエコ仕様なアイコンが
印象的な彼らは今日も今日とて、
世の不条理を風刺しつつも、
本作品の魅力をそれとなく遠回しに
語り明かすのであった。


 
 

兵士B「ウィース、お疲れ」

兵士C「乙ー」

兵士B「いやー、今日もマジ疲れたわー。
いやマジで門番の仕事ツライわー」

兵士C「『アリシハンの城へようこそ』っていうだけの
簡単なお仕事って募集かけてたハ○ワこと、
ダルイーの酒場がマジ鬼畜な件について」

兵士B「しかも、正社員どころか『契約見習い社員候補』って、
ブラックにも程があるわ。隊長はくっそ厳しい暴力マッチョだし、
王女は高慢ちきでムチャぶりばっかだし、
王様に至っては立ち絵もないから、ゼンゼン存在感もねーし」

兵士C「申し訳ないが大人の事情に触れるメタ発言はNG」

兵士B「まあ、立ち絵で言えば、
俺たちのエコっぷりもハンパないんだけどな……」

兵士C「悲しいけど、これも大人の事情なのよね」

兵士B「いやいや、いくらなんでもちょっと酷くね?
いくら名無しのモブっていっても、俺たち作品の紹介を任されてる、
いわば看板娘的存在なんじゃねーの? 質感的に考えて」

兵士C「まあ、質感的には看板っぽいと言えば看板ぽい」

兵士B「だろ? だから、ここはウチらのリーダー的存在である兵士Aが
犠牲になってでも、制作者に待遇改善案を提案させるべきだって」

兵士C「次回から我々に名前がついて、
超有名声優に声をあててもらえると。
夢が広がりんぐ」

兵士B「……いや、さすがにそれは、
Aの命をかけたとしても無理なんじゃね?」

兵士A「Zzzz……アリシハンの城へようこそ……
Zzzz……アリシハンの城へようこそ……
ううぅ、俺、この仕事が終わったら、田舎に帰って結婚するんだ……」

兵士B「っておいA、制服も脱がずにこんなところで寝たら風邪ひくぞ」

兵士C「返事がない。ただの社畜のようだ」

兵士B「結婚っていやぁ、俺だったら絶対ビア○カ派なんだけど、
お前どうよ? もしかしてフロー○派? まさかのデ○ラ派?」

兵士C「デブ専のワイ、悩むことなくルド○ン一択」

兵士B「お、おう」

兵士A「Zzzzz……いや、ア○ディはなくね!?

兵士B「え、なに、どうしたの突然飛び起きて。
寝ションベンでもチビったのか?」

兵士A「い、いや、なんか嫁選びで、なにをトチ狂ったのか
男を選びそうになってな。まったく、それもこれも、
隊長から渡された要注意人物の覚え書きのせいにちがいない」

兵士B「覚え書き? なにソレ」

兵士A「なに、聞いてないのか?
『ボクは伝説の勇者、ユーシア・アレフシアだ-!』などと供述しているショタっこが出没してるらしいんだが、ほらこれだ」

兵士B「ヤダ、可愛い!」

兵士C「ありていに言ってお友達になりたい。性的な意味で」

兵士A「えっ、なにそれは……(ドン引き)」

兵士B「この、庇護欲をかき立てる小動物的な雰囲気!
はわわとか言って涙目になってそうな顔!
ヤベェ、変な性癖が開拓されちゃいそう」

兵士C「ありていに言っていい子いい子したい。性的な意味で」

兵士A「(駄目だこいつら……早くなんとかしないと……)
いやいや、落ち着けおまえら。むしろ本命は、
このショタっこと一緒に目撃されてる3人のおねーちゃん達の方だ」

兵士B「ビキニアーマーの女戦士!
ツンデレ女魔術師!
おっとり風痴女僧侶!
キタコレ!」

兵士C「あの自分……見抜きいいッスか?」

兵士A「ちなみに彼女達は一応、名前も割れているな
良いパイオツ、良い尻、良い太ももをしてる、
姉御肌な女戦士が『アメリア・クアーズ』ちゃん」

兵士C「得意技は『しかたないなぁ』と言って、
いつでもどこでも何回でも受け止めてくれる
甘やかせエッチを激しく希望」

兵士A「それには私も同意せざるを得ない
そして、ツンデレ、ボクっ娘、
ちょっぴりサドっぽい雰囲気がステキな
女魔術師が『レーナ・コスケンコルヴァ』ちゃん」

兵士B「個人的には、嘲りを含んだステキな冷笑で、
淫語を強要されながら手コキとかされたい」

兵士C「ねちっこく包茎チ○ポを虐められながら、
いやらしく罵って欲しい」

兵士A「我々の業界でなくともご褒美です
で、最後が、爆乳脇チチ、あらあらまあまあ、
ほわほわ系おっとり女僧侶な『クロエ・カルバドス』ちゃん」

兵士C「どう見ても痴女です。本当にありがとうございました」

兵士B「『がんばれがんばれ』H一択でオナシャス!」

兵士A「とまあ、俺らの嫁がこうして手配書として
回ってきてるワケなのだが」

兵士B「手配書って、え、なに? 見つけ次第ヤちゃってもいいよ♪
っていう隊長からのお済みつきなん?」

兵士A「いやいや、ヤっちゃうもなにも、
彼女達レベルを相手にしたら、こっちの命の方がヤバいんだが」

兵士C「我々の業界でも拷問です」

兵士B「じゃあ、見つけても視姦……もとい、
隊長への報告だけに止めておく方向でよくね? 給料的に考えて」

兵士A「い、いや、しかし、万が一にでも、
あの冷酷な処刑人である隊長に知られたら、
我ら一同教会送りになってしまうぞ」

兵士B「じゃあ、A。お前独りで身体張って、
アメリアちゃん達にルパ○ダイブやるんだな?」

兵士A「……知られなければどうということはないな。うん」

兵士C「さすがは同士A。真面目クズの鑑。そこにシビれるあこがれる」

兵士B「まあ、俺たち自宅警備員が城壁警備員に転職しただけだし、
ここは安定の作戦『むりせずがんばれ』で」

兵士C「もしくは『あしたからほんきだす』でも可」

兵士A「まあ、いざとなったら最終手段『でるとこでるぞ』があるか」

 

「HAHAHAHAHA!!!」


 

「──────」

 

「HAHAHA……は?


 

「──────」

 

「た、たたたたた、隊長ーーー!?」


 

「ネ・ゴ・ト・ハ・ネ・テ・イ・エ」
ブン!!! ドゴォ!!! ゴシャ!!! グチャッッッ!!!

 

「ぐふっっっ!?」


 
 

 

兵士達はぜんめつしてしまった!


 
 
 

 

次週「おお、兵士達よ。死んでしまうとは情けない」
乞うご期待!


 
 
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